きいろいゾウ
レビュー:
とっても風変わりで謎めいた過去を持つ小説家の「ムコ」さん。
虫や動物達の話し声が聞こえ会話することも出来る「ツマ」さん。
この二人がある時、運命的な出会いをし、駆け落ち同然でムコさんの実家の空き家で新婚生活を送り始める。
何気ない日常。
都会には無い平穏と賑やかさ。
ムコさんとツマさんのちょっとほのぼのする感じの日常だけど、二人の生活(気持ち)には何か溝がある。
お互いのことを凄く想っているのに上手く伝える術を持たなかったり、妙な後ろめたさを感じていたり・・・。
その全てが「きいろいゾウ」という物語で繋がっていく・・・。
序盤はちょっとほのぼのとした内容です。
だけど、次第にムコさんとツマさんの抱えている問題に話が飛び込んでいきます。
人には、上手く言葉に出来なかったり理解してくれる人がいなかったりする想いがあります。
そーゆー想いを二人がそれぞれ別の方法で、別々の空間で解決していく様はちょっと励まされる感じがします。
大人になるってどーゆー事なんだろう?って。
大人ってなんだろう?って。
人の痛みをわかる二人のような関係はすごく羨ましく思えます。
こーゆー暮らしも良いなぁって。
世界が狭いかもしれないけれど、実際はすごく広いんじゃないかなぁ?なんて思える暮らし。
本気で憧れます。
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