2008年6月15日

私の男


桜庭 一樹
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レビュー:
9歳の頃に震災で家族を亡くし一人ぼっちになった花。
その花を25歳の若さで引き取り自分の子供として育て続けた淳悟。

二人の親子としての強すぎる想い。
そして誰にも知られてはいけない二人だけの秘密。

正直、身の毛がよだつ感じの作品でした。

近親相姦や人殺し、と一言でまとめるとそんな話だから評判はあまり良くないみたいですけど、個人的にはある種の狂気にも似た逆転した親子関係をドロドロと書き綴られているこの作品はかなり怖い・・・けど面白い。

ぱっと読んでると「○氏物語」の近代版か?と思ったりしましたが、歪んでいるような愛情は実は物凄くシンプルに一貫した絆だったりと、ちょっとした奥深さを感じなくも無いです。

綴られているエピソードは、時代がバラバラだから2回読むと更に面白いかもしれません。

それにしても描写が生々しくはないんだけど、妙にリアルなのが気になるなぁ。

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