2007年5月 9日

野生の風


村山 由佳 / 集英社(1998/06)
Amazonランキング:47669位
Amazonおすすめ度:
個人的おすすめ度:
帯の謳い文句はむしろ…
ど真ん中の直球全て空振り三振
運命を信じたくなりました

レビュー:
織物師である飛鳥。

世界中の色を学びに旅をしていた時にベルリンの壁崩壊の場に巡り合います。
そこで、動物写真家の一馬と数奇な出会いをします。

二人はどうしようもないほどに惹かれあうものの何もないまま飛鳥は帰国。
仕事に忙殺されるままに一馬を忘れようとします。

そんな折に飛鳥の旧友が取材に訪れるのですが、実は彼女は一馬に恋をしており、それを知って改めて飛鳥は自分の気持ちをしっかりと繋ぎ止めようとします。

しかし皮肉にも飛鳥と一馬は再び出会ってしまいます。
止める事が出来ない想いのまま二人は結ばれるかに思えますが、様々な問題が次から次へと悪い方向に流れてしまいます。

なんとも一馬というキャラがイマイチ好きになれなかったのですが、まぁ男ってこんな感じですね。

一方の飛鳥は、芯の強さと脆さが絶妙に描かれており強さが邪魔をしてしまう感じの女性。
悲しくも虚しい強さの裏に見え隠れする脆さを上手く表に出せず甘える事も出来ずに一人で立ち続ける事が出来てしまう所がとっても健気。。。

終わり方が切ないけれど、やっぱり人間これくらいヘビーな想いを背負ってもまた立ち上がらないと駄目だなと思う反面、表面上に隠れた弱さに対する心遣いって必要だなぁ?なんて思います。

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