2006年7月 9日

ハンニバル〈下〉


トマス ハリス, Thomas Harris, 高見 浩 / 新潮社(2000/04)
Amazonランキング:7,961位
Amazonおすすめ度:
個人的おすすめ度:
残忍さの中にある優雅さと心の傷がたまらないスパイス!
そこまでやるか!
ミーシャとの美しい思い出は、レクター博士の羊たちの叫び

レビュー:
前作に続いてメイスン・ヴァージャーがハンニバル捕獲にドンドンと近づいていきます。

一方でクラリス・スターリングにドンドンと近づいていくハンニバル・レクター博士。

レクター博士の目的はいったい何なのか?

レクター博士はいったい何者なのか?

四方手を尽くして迫っていくメイスンの手からレクター博士は逃れることが出来るのか?

様々な要素が絡み合いながら全てがあきらかにそして完結していく様は芸術的です!

レクター博士の巧みな話術と高度な思考が多く語られるので、読んでいてかなり面白いです。

個人的には・・・

「誰かに真実を言い当てられること、それね、一番怖いのは。・・・中略・・・こんなご時世にあって真実を直言出来るほど並外れた人間を殺すのは、罪よ」

というクラリスの台詞がすごく印象に残ったのですが・・・。

確かにレクター博士のように真実を直言することが出来、更には心理を突き止めることが出来る人は少ない。

私は怖いとは思わないけど、やはりかけがえのない存在であることは間違いないだろうなぁと思う。
レクター博士のような人間が実在したら一度、話してみたいものだ・・・と思いました。

で、本題の感想ですが、個人的に終わり方が釈然としないと言うかその終わらせ方は無いだろう・・・と感じたなぁ。

確かに全てを読んだあとなら終わり方を匂わすような箇所はあったけれど、じゃ今までのクラリスの活躍はなんだったの??

ジャック・クロフォードは何のために定年を控えていたのに最前線で、異常犯罪の解決に取り組んできたの??

そう思わざるを得なかったし、なんかちょっと無理やり感もあったかな・・・。

最後の直前まではすごく楽しかったんだけど。笑

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コメント

100%の安全が確保されているのならば、
話してみたいものですね。
しかし、向こうのほうが頭が圧倒的にイイので、
会話になるか否かが不安です。
ために予め用意した質問をぶつけるインタビュー形式になるかと思います。
対談の道は果てしなく遠いです(個人的に)。

>K9さん

書き込みありがとうございます♪
確かに会話になるか怪しいですね。笑

でもレクター博士は、相手のレベルで会話出来るので(もちろん心の中では蔑んだ目で見るだろうが・・・)それなりには楽しめそうだと思いますけどね♪

レクター博士と会話が出来そうなくらい自分も賢い人間になりたいものですね・・・。

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