2006年5月22日

星々の舟


村山 由佳 / 文芸春秋(2006/01)
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レビュー:
とある六人家族。

長男・次男は父の前妻の子供。
長女・次女は今の父と母の子供。

長女は母の連れ子として家族に紹介されるが、
実際のところは父と結婚する前に父と関係があった時に出来た子供。

それを知らずに次男と長女は男と女として惹かれ合う仲。

しかし、血縁が発覚してしまい次男は母を突き飛ばし行方をくらます。

母はそれが原因で足を悪くしてしまい杖を使う生活になってしまう。
やがて面倒見の良い母も子供達が自立していきしばらくした時、パタっと亡くなってしまう。

この複雑な家庭環境・家族に対して思う事を各々の家族・時代の視点から描かれた作品です。

個人的にはもうちょっと続きや細部について語って欲しいなぁという部分はありました。
だけど、物語としての意味合いではなく「家族」での役割みたいなものにすごくこだわって書いたのかなぁ?と思うとしっくり来て面白いです。

切ないくらい悲しいくらいドロドロした家庭になってしまったけど子供達は一生懸命生きていて、仮に他人に褒められない暮らしであっても家族を想う気持ちは一緒だったりするのが、すごく感動します。

物語の構成も重松さんの作風っぽく書かれているのが個人的にかなり惹かれました。

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