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レビュー:
前作の続きです。
拘束され危ない目にあっていたワタルをたまたま近くにいて、通り道を探していたミツルによって助けられたワタルは、ミツルの魔法によって遥かかなたに吹き飛ばされ仲間と離れ離れになってしまう所から話がスタート。
再び一人になってしまったワタルだけど、ハイランダーの紋章を身につけている事で幻界でも何とか先に進む事が出来る。
ドラゴンとの出会い、己の弱さが招いたもう一人の自分。
1000年に一度の人柱が選ばれる年。
一見、豊かに見える幻界だが、国家間や宗教・民族など様々な問題が現代と同じようにからまりあっておりそこに被さる様に大きな問題が押し寄せてくる。
ハイランダーとしての定めなのか、あるいは、旅人の性なのかワタルはそれらの問題にどんどんと巻き込まれていく。
ミツルかワタルのどちらかは、人柱になってしまい、一人は女神に会えるという極限状態の中で、ワタルは幻界の人々を守る事を胸に秘め前に進んでいく。
一方でミツルは自らの願いの為、手段も目的も選ばずひたすらに突き進んでいく。
その結果、幻界消滅という大きな危機が訪れようとする。
ワタルは果たしてどうるのか?
幻界の平和を取れば自らの願いは叶えられない。
その上、ミツルよりも先に女神に会わねばならない。
幻界はどうなるのか?
ワタルの願いはどうなるのか?
その全てが語られます。
ワタルが一歩一歩成長していく様が上手く書かれていると思います。
嫌味なくそれでいてゆっくりと成長していく様は結構面白いです。
しかし、自分の変化と元々の短所になかなか気が付かないワタル。
その全てにいろんな悲劇と楽しさを経験して、気が付いていく。
ただのファンタジーではなく、ちゃんとそういう教訓めいたものもしっかり要素としてあるのが、個人的には気に入りました。
あと、幻界という世界もかなり楽しめるものがあります。
愛蔵版で買えばよかった・・なんて思ったりするくらいでした。笑
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