瀬尾 まいこ / 角川書店(2006/07)
個人的おすすめ度:

レビュー:
楽しく授業を受けていた小学校の低学年。
それが高学年になりイジメが始まり教師への反抗が行われやがて学級崩壊となる。
主人公は、その時にクラスの中心にいた女の子。
人をいじめる事、教師に反抗すること、学級崩壊すること。
本当は駄目なこと嫌なことだと思っているけど、当時は自分自身を制御しきれず悪戯に人を傷つけてしまった。
中学校に入り自分が最も傷つけてしまった子と同じクラスになる。
ずっと自分のせいで転向してしまったのかもしれないと後ろめたさを持っていたけど、やがて一番の親友となっていく。
1年・・・2年と順調にクラスもまとまりを見せ平穏な生活が続いていた。
しかし、3年に入りクラスに学級崩壊の兆しが見え始めた。
教師への反抗、誰も聞かない授業。
いつか誰かへのイジメが始まるのではないかと、ひやひやしていたとき親友にその矛先が向き始めてしまう。
根は真面目で真っ直ぐな主人公は、クラスメイトがいる中、先生に申し立てをする。
その結果、予想通り翌日から主人公は大々的にいじめられることになる。
モノを取られたり、
捨てられたり、
陰口を言われたり、
仲間はずれにされたり、
殴られたり・・・。
孤立してしまったけれど、学校は行かなきゃいけない。
おかしいのはクラスの雰囲気だ。
そう頑なに信じて、何度も挫けそうになりながらも強く自分を貫き通す。
そんな近年の学校の問題を子供の視点で書いた作品です。